@ 世界中で130万人以上が感染し、8万人以上の死者が出ている新型コロナウイルス(4月8日現在)。世界の研究者が驚くのが、日本の死亡率の低さ「日本の奇跡」だ。3月末時点で、人口10万人あたりの日本の死者数は0.5人。一方で,、ベルギー74人、スペイン57人、イタリア50人、イギリス47人、フランス40人と大きな差がある。医療ジャーナリストの鳥集徹さんは次のように説明している。
A 「原因については諸外国も関心を持っていますが、現状では日本はウイルス感染の有無を調べるPCR検査数が絞られている(少ない)ため、感染数や死亡数が少ないとの指摘がある。また、あまり他人と直接的に接触しない、大声でしゃべらないといった日本人の行動様式や、マスクや手洗いなどの習慣が、日本における感染拡大を防いでいる可能性も考えられます」。一方で、日本における「BCG(結核のワクチン)接種率」の高さが、重症化を抑えている可能性を指摘する声もある。
B さらに注目されるのが、「日本人は新型コロナの免疫を持っている」という新たな仮説だ。新型コロナには「S型」と感染力の強い「L型」がある。上久保靖彦さん(京都大学医学部教授)は論文で「昨年11月から今年の1月までの期間に、中国人観光客は184万人が入国していたため、S型がすでに日本人に伝染し、部分的な抵抗力を与えていた。そのため、(毒性が強い)L型にも罹りにくかったり罹っても軽症が多かったりという可能性がある。」と指摘しています。